三十二時間に伸びる
一日でも
おかしくなく感じさせる
百五十六日間の
三月の梅雨が開けて
そういえばなかなか長期を考えられないなとふと考える間
笑いながら終わり無き仕事で識る無意識の旅愁が
歯ぎしりに身体翻訳し尽せられ
奥歯が下の骨を溶かし
その奥歯を抜いてもらうお医者さんと死者の相対的な無さを喜んで
少し歪んできた顔で
笑う
ついうとうとし欄外の領土を
妙に広げ流れ始める仄かに滑稽な朝日の希望を抱かせるきっと鳴いている鳥の声が扇風機に飲まれてゆく
これは条約だったらサインする国はないん
だろうが 家を出る度にここで亡くなった島村抱月の記念碑により
彼は勝手に永久との条約に結ばれてしまった
『ドン・キホーテ』を訳した人物の死因を検索してみれば
多分、たゆまぬ情熱
東京・横寺町
ジョーダン・A. Y.・スミス
ジョーダン・A. Y.・スミス