2月4日(木)

光の中の光
闇の中の闇
光と闇が等質の
影の無い時間が透けて見える
たまに座れるようにもなった通勤電車の中で
たわわに実っている不信と
目と目があえば
素早く逸らす

PCR検査を故意に抑制し
感染者数や重症者数や死者数を操作していると
信じている人たちがいる
信じたい人たちがいる
保健所の主査も
統計も担当した経験からしても
そんなことはどうやったらできるのかわからない

保健所業務への応援派遣が決まった
定年後の再任用職員までがかりだされる事態に驚く
そこまで逼迫している保健所の職員が
不信の眼にさらされているのがあまりにもつらい

派遣はもう少し先だけど
古巣へ戻ったら光も闇も
しっかりと見届けてくる

東京・小平
田野倉康一