3月29日(月)

わずかな別れを対面にうごめいて春には迷いがなく再びの覆われた道にすばらしく長い一日を生きている道具として衛生観念を盾に遠隔で縮尺が混乱してどこにいるかはどうでもいいとしてもどこかにはいなくてはならない気が遠くなるほど長い一日の終わり視察のために外出する陶器をあつかう店のメインの経路は通信販売で要望があるときにのみ開くテーブルを囲んで話す向かいの喫煙所に見覚えのある人が立っている構えたばかりのアトリエがすぐ近くにありこれから稽古だという自家用車とタクシーに乗り移動するジャージャー麺と餃子を食べる肩を並べていま新しい場所を持ち維持するのはとても手間のかかる行為でどこにいるかの意味が変わってしまった世界でもどこかにはいなくてはならない。

東京・調布
山田亮太