3月24日(水)

今週金曜と日曜に横浜で、展覧会会場エントランス横の駐車スペースにてワーク・イン・プログレス(進行中の作品)を制作・発表する、そのタイトルを「オープンマイク パーキングロット」と「トラベローグ パーキングロット」に定める。パーキングロットには「(1)駐車場のこと。」の他に、「(2)議論において、今すぐには話し合うべきではないと判断される話題などを一旦保留しておくために、机やホワイトボードの隅などに設けられるスペースを意味する語。議論の混乱や、無駄な議論を避ける効果があると言われる。テーマから外れた話題を隔離するために用いられるが、議論が進むとパーキングロットに保留しておいた話題が役に立つ場合もあるとされる。」(「実用日本語表現辞典」より)の意味があり、展示の(実空間の)余白としての「駐車場」にて、何か展開(あるいは保留)できないか。

土曜には、1月から延期になった西脇順三郎のイベントが控えていて、その準備もあわせて進めないといけない。西脇が日本語での第1詩集『Ambarvalia』を発表したのが39歳で、次の『旅人かへらず』は戦争を挟んで52歳。これら初期の詩集に比べるとあまり読まれていない感のある、西脇70代80代の詩集『禮記』『壌歌』『鹿門』『人類』あたりこそが最高峰なのではとわたしは感じていて、そのあたりについて話そうとおもっている。

家の近くの、いま満開の桜の木の横の駐車場の隅に、ナズナ、タンポポ、ホトケノザといった雑草のちいさな花たちが、こぼれそうに咲いている。うれしい。

東京・冬木
カニエ・ナハ