11月17日(火)

東京オリンピック・パラリンピックの公式キャラクター――白地に紺色かピンクの市松模様の、丸顔に角の生えた二人組――が結構好きだ。夏の間、彼らが描かれたスポンサー企業の広告を街中でよく目にした。期待された効果を果たせないまま自らの役割をかたくなにまっとうする彼らの姿に哀愁を感じたものだった。パッケージに彼らがプリントされたお菓子を何度か買った。

TOKYO2020のLINEから通知が来ている。観戦チケットの払い戻しについての案内だ。キャラクターのスタンプが欲しくて友だち追加をしたのだった。この半年は彼らのスタンプをよく使ったが、先月スマホがクラッシュして買い替えたため、スタンプは消失していた。もう一度ダウンロードしようとあれこれ試すが、見つからない。いまはもう提供していないのかもしれない。

来日中のIOC会長が各関係者と会談を行っているとの報道。リモートでやれよという気持ちと、そうはいっても来ることに意義があるのだろうという気持ちが半々。行うという意思表明はいつであれ覆りうるが、行わないと決めたことの再考はできない。

チケットの払い戻し申請の受付期限は11月30日午前11時59分まで。チケットを一枚も所持していない私には関係がない。あなたはどうしますか? いくつもの抽選に参加し、やっとの思いで手に入れた、そのチケットを、あなたなら、どうしますか?

東京・調布
山田亮太